ベーチェット病患者・家族交流会報告

20051126日(土曜日) 1330分~

 

司会者:宮崎、陶山、竹林
出席者:15名(患者10名、家族5名)

関係者:県担当者、難病相談員、他の患者会(3人)

自己紹介

Iさん 
6
年前に発症し、発病時は寝たきり状態でしたがステロイドによりよくなりました。(民間の生命)保険等が切れてしまい、どうにかして医療保険に入れないか悩んでいる。ベーチェット病では一部負担でいいのだが、他の病気の際に不安があります。また、ステロイドを飲み続けながらでの出産、母乳、育児への不安があり、どうにかしてステロイドを減らして、飲まないでいい方法はないでしょうか。ステロイドを飲まないで言いという医者がいるか話を聞きたい。病気とけんかしないように仲良く付き合い、わが子の成長を見守りたい。

Sさん35歳  

中学一年生の頃から口内炎が酷くて治る事がなかったので、すでにその頃から発症していたのではないかと思いますが、34年前に診断がつきました。大動脈の弁がたまり、心臓の手術の際にCRPが高いと診断がつきました 。

Tさん   

平成元年からサルコイドージスと言われていて4件ほど病院をまわり、平成3年に市民病院でベーチェット病だと診断されました。薬は平成11年で中止しています。現在は左目は失明し、右目も飛蚊症。再発はないと言われたが再発という言葉に不安を感じしています。

H夫婦   

娘さん(S42生まれ38歳、子供8歳と22ヶ月)がベーチェット病。始めは仕事の関係で外食が多いため、口内炎が酷いのだと思っていました。結婚し、妊娠した際に子宮口にベーチェットの症状がでていました。医者から第一子を子育て中に次の子を産む時期を考えてはと言われたが、第二子出産後、熊大病院で今後も出産は大丈夫だと言われています。現在は、日赤に月一回受診し、プレドニンを飲んでいる。SOD(活性酸素)やルテンは治った症例があって、一ヶ月に10万円くらいかかっているが、体調がいいので効いていると思う。

Dさん  

熱、糖尿病、口あれ、陰部のほてりの症状で病院を受診し、去年、認定され中央病院にかかっています。38℃~39℃の熱が出て、ステロイドを飲むと熱は下がるが、血糖値は上がってしまいます。ステロイドは、以前は3粒~4粒飲んでいたが、現在は1錠~1.5錠飲んでいます。病気は難しいです。

Fさん 

妻がベーチェット病の患者で30歳の時に発病し、現在52歳です。妻から、自分の理解が足りないので勉強してくるように言われて来ました。薬の副作用で骨密度が低かったり、目の病気があったりで、整形、眼科、婦人科にかかっています。結節性紅斑がものすごく痛いと言っています。ステロイドを飲んでいるせいか眠れないといい、精神科から睡眠剤をもらって飲んでいるようです。本人は必ず飲まなければならないと思っているので心配です。日常生活では病気にかかっているとわからない。本人は疲れていても頑張ってするので、その後ストレスが爆発してトラブルになります。

Kさん 

平成11年11月に足に赤い斑点がでたために近所の皮膚科を受診したところ、すぐに市民病院を紹介してくれました。抗生剤を飲んでいたのですが、しばらくすると斑点が痛くなってきました。平成12年の8月8日コリヒチンを飲んだところ班点が消えて、効いたようでした。しかし、入院中は安静だから出ないが退院したらまた出ると言われました。退院後はコルヒチンを増やしたり減らしたりしています。状態が悪いときはきつくて疲れます。ベニア(?)班点症候群と診断され、もし、この病気であるならば、コルヒチンをやめても斑点や口内炎は出てこない。と言われたのですが、コルヒチンを止めたら10日で口内炎、斑点が出てきました。平成14年2月か3月にベーチェット病と診断されました。状態は今が一番いいようです。親戚や友人、周辺の人は誰も知らない病気だったので紀伊国屋で本を購入し、ベーチェット病の勉強をしました。暑い時期にアイスを食べていたのですが、その本によると冷たいものは駄目だと書いてあったために、冷たいものは常温にしてから飲んでいます。

Tさん 

今年の1月発症し、3月か4月頃に神経ベーチェットと診断されました。脳にできいて、入院した1週間は記憶にありません。疲れやすく、外での仕事はできず、現在はアルバイトをしています。

Nさん  

先週、労災病院を受診し、熊大病院を紹介され、おとといから昨日にかけてベーチェット病だと認定されました。病院の掲示板をみて来ました。右目が眼底出血しており、内科では今は目の治療に専念してくださいと言われました。

Mさん 

横浜に長く住んでいましたが、夫の定年退職を機会に40年ぶりに地元の熊本に帰ってきました。15年~16年前に腸管ベーチェットの完全型だといわれました。4年前、ステロイドから離脱しましたが、発病時は歩けない状態でした。帝京大学研究室で治療を行っておりました。そこで、年齢とともによくなる病気だから希望を持ってと医者に言われています。エパテール、葛根オレゴン、パラメゾンの3種類を併用して飲んでいます。慶応大学も1ヶ月間受診しましたが、あまり良くならず、帝京大に移り少しずつよくなっていきました。先週、熊大の坂田先生の元を受診しましたが、午前10時に行って午後6時ごろに終わりました。現在は特に症状はありませんが、ずいぶんと胃カメラを飲んでいませんでしたので、胃カメラの検査の予定です。こちらに移ってきて、ドライアイが酷いので、ベーチェット病に詳しい眼科と消化器の先生を教えていただきたく伺いました。

 

医者と患者の関係について

 

Fさん  

20年ほど中央病院にかかわっていますが、科ごとの先生の指示が通らず連携がなされていないようなので病院を変わろうかと思っています。また、患者は弱い立場なのに医者から高圧的に言われて、不満がたまるようです。医者とはどのような関係をされているのですか?

Hさん  

日赤からのデータがいって連携がとれている。

Fさん  

転院したいが多くの科にかかっているので、他の科にいい医者がいるかわかりません。他の病院にかかりたい思いもあります。先生ごとの判断や指示に不信や不安があります。

Sさん  

大学病院にかかっています。心臓と内科の医者同士が口論になるような事もありましたが、連携はとれていると思います。基本的に内科の医者が紹介してくれる病院を探されてはどうですか?

Fさん  

今の医者が一番本人を知っているので転院しにくいです。

 

参加者よりセカンドオピニオンの紹介がありました。

 

ステロイドについて

Sさん 

現在10J、入院中は36J飲んでいて、0.5Jずつ減らしていきました。しかし、ステロイドを減らすとCRPがポンとあがるので調整しています。医者との信頼関係ができていて、医者もステロイドを少なくしようと思っています。医者と話し合って意見をあわせるようにしています。ステロイドの反応を待てない医者もいるし、医者によって考えが違います。

Iさん

発症時50Jから一日おきの5mgになりました。少し斑点が出ると10Jになり、自分で1日おきに飲んだりしていました。妊娠をきに毎日飲みましょうってことになっています。妊娠中、母乳中に子供に胎盤を通して伝わっているのではないか、この乳から伝わっているのではないかと心配しています。総合診療部でステロイドは20Jまでは大丈夫だと言われました。結婚時、夫の親に病気であるためになかなか認められませんでした。

Gさん

母親が病院に聞きに行き、結婚はすすめられないよと医者が言っていたと親から聞いてきたとき辛かった。現在は、親の偏見は微妙です。

Tさん 

小さな眼科から大きな眼科に、それから市民病院、熊大病院にうつりました。サルコイドとベーチェットがダブっていて、平成8年まで二つの病名がついていました。大学病院を中心にし、熊大で眼科、内科はセントラルにかかっています。口内炎がひどくてコルヒチンを平成10年まで飲んでいたが今は飲んでいません。

Tさん  

再発について考えると怖く、睡眠導入剤を使用しています。目がみえないので仕事ができません。兄弟で営んでいるので協力して仕事をしている。

 

楽しい事、気晴らしはありますか

 

Iさん 

バレーボールの青年部に参加しており、阿蘇で優勝もしました。体調がいいときは運動もできます。冬はスノーボードをしています。

Fさん 

家内は動けないと言っています。運動できるのですか?散歩もできないと。買い物に行ってもあまり歩けないし、運動ができないから楽しみがないと言っています。

Tさん  

同じ病院なのにウチの先生は動けと言います。しかし、腰が痛いので運動したくない。

Fさんの奥さんは何をしている時が楽しいのですか? 

Fさん

わからない。自分は他人に気づかない人間のようです。洗濯、掃除、食器洗い等物理的な事よりも精神的なケアをして欲しいと妻は言います。相手の立場になって考えないとも。個人主義で自分が何をしたいのかで動いていて、自分を基準に行動している人間です。夫婦で出掛けても趣味が全く違います。

Sさん  

ほっといてもいいんじゃないですか

Fさん  

誰かのせいにしたいのだと思います。自分(夫)のせいでこの病気になったと思っているし、言っています。本人の性格にも起因すると思います。何でも自分でしなきゃならないと思っているようです。自分の病気以外の問題も多すぎて、昨夜遅くに寝たので、今日は眠らせています。

Sさん  

こういうところに来て、ガス抜きでしゃべらせてあげたらいいんじゃないのですか?

Kさん・Hさん  

睡眠はとっても大事

Fさん  

家族、周りの者はどう対応しているのですか?

Hさん  

今までのお話を聞き、娘は何でもしているので、そんなに悪くないと思いました。

Nさん  

副睾丸炎や食事ができないくらいに口内炎が腫れたりするので食事が大変です。

 

食事のくふう

Tさん  お粥や牛乳をパンにつけて食べたりしています。または、23日入院します。

Kさん  流動食、牛乳、ゼリー、点滴です。

Sさん  無理やり食べます。口内炎にあたらないようにして飲み込みます。

Kさん  疲れやすいので鉄分の多い食事をしています。レバーをやわらかく炊いて食べます。

Sさん 口内炎はできません。

Sさん妻 

インターネットでストレスに弱いと書いてあったので、温泉に行ったりして発散させるようにしています。本人が嫌がっても無理やり外出させています。

Iさん夫 

インターネットで調べたりして半年くらい悩みました。長い目で理解していこうと思うと考えています。発症時ストレスが多い時期でもありました。普段、喧嘩をふってこられても持ち込まないようにしています。また、「ありがとう」と言う言葉をいうようにしています。

Nさん妻 子供が小さいので相手はできないと言っています。

 

Kさん 

私はコルヒチンを飲んでいますが、他の人はステロイドです。皮膚科でコルヒチンを出してもらい、内科の医者も大丈夫だと言っているのだけれども、どうでしょうか。

Sさん 

家族から鍛えられています。週末、土日のいずれかはゆっくりと休ませて欲しいと言っているが、それ以外は健常者のように扱われています。自分自身、普段は病気があるとは思いたくありません。自分で納得して、長く上手く付き合っていこうと思っています。

Kさん  妹が看護婦で笑っているから大丈夫でしょう。

Oさん  熊大病院を受診した際に医者から熊大は患者が多いので閉鎖しようと思っていると言われました。医者がとても気の毒だと思っています。

Tさん  市民病院等、開業されて次々と医者がかわる。

Hさん  先生を信用しています。

Kさん  市民病院の木藤先生からきちんと薬も聞いています。

Sさん  眼科は松橋の安武眼科の先生がベーチェット病のことを知っている。

 

《参加者の感想》

    今までは、ベーチェット病を一人で抱えていました。今日は皆さんのお話をお聞きして本当に良かっと思います。この様な集いをまたよろしくお願いします。

    今日、このベーチェット病の会合に来て思ったことは、病気自体のことだけでなく患者同士の心のつながりみたいなことも重要だということを考えさせられました。あと、色んな情報交換ができていいと思う。これからも続けて下さい。

    難病患者の家族として出来る事は、家庭で笑いを絶やさないことが一番だと思います。

(ケンカに持ち込まない)私も妻も今日始めてベーチェット病の方に直接お会いしましたが、みなさん前向きに生きておられる様子がよく伝わってきました(それぞれ不安や心配はあると思いますが)これからもこの様な会を通して、情報交換することで、お互いにパワーをもらって楽しく生きていけたらいいなあと思います。ありがとうございました。

    初めて参加しました。有意義な時間でした。また、この様な会があれば参加させてください。

    最近主人がベーチェット病だと聞かされ、今でも信じられません。今日の話を聞き、前向きに頑張ろうと思いました。また、こういう機会がありましたら。是非参加したいと思いました。

    ベーチェット病と診断されて、間もないので今後は自分でも勉強し、また機会があれば参加して、他の人の意見を聞いていきたいと思います。

    ベーチェット病の患者・家族の交流会に出席させていただき、皆様方のお話を伺って、大変有意義な会だと感謝いたしております。家族として理解が足りなったと思うこともあったり、本人が前向きに頑張っているので、このまま温かく見守っていくのも、患者さんの話を伺って必要かなあと思いました。今後ともよろしくお願いいたします。ありがとうございました。

    今日はベーチェット病にかかっている方の悩みや、これからの過ごし方を聞いて、自分自身で悩んでいたことが少しだけでも、頑張っていけるようになりました。これからも、学習会で会いましょう。皆様、お元気で。

 

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